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VNAを使う(6) 同軸ケーブルを巻いたトラップ [エンジニアリング]

雨の土曜日。することもないので、VNAに使う測定用ケーブルを作成。これまではアンテナや素子を接続してS11を測定していただけだったが、ケーブルが増えたので、S21(通過特性)を測定できるようになった。最初のDUT(Device Under Test)は・・・。
VNWA220110423.jpg
(それとなく、置かれている感じですが、コネクタ部に力が加わらないよう結構気を使いながら移動させています。ケーブルはRG-58A/Uですが、堅く感じます)

まず、ジャンク箱にある年季ものの同軸ケーブル3C-FVRを塩ビパイプに巻いて作った14M帯用トラップ。一昨年、これで10M/14Mの2バンドバーチカルを作成。ジャンク品の寄せ集めだったが大活躍。10M帯で5NとQSOしたときもこのアンテナ。
トラップの通過特性は下図のとおり。青線が振幅特性。赤線が位相特性。
14M_trap_old.jpg
ちゃんとトラップとして動作している。14M帯で減衰量約60dBとはご立派だが、10M帯でも20dB減衰している。差し引き40dBの減衰量ということだろうか? それでも立派な値だ。しかし、阻止帯域以外でのこの減衰は何だろうか? 作ったばかりの2本のケーブルをまず疑い、DUTを外して2本を直接つないでスルーにするとこのとおり。
TX_RX_thru.jpg
ケーブルは問題ない。

車に走って、積んである現用のアンテナを取ってかえり、トラップの特性を測定。まずは新しい3.5D-QEFVで巻き直した14M帯用のトラップ。
14M_trap_new.jpg
おっと。グラフの軌跡はほぼ一緒。10M帯での減衰が17dBと少し小さめだが、あんまり変わらない。この減衰の原因は何だろうか? あと考えられるのは、高周波特性の悪い塩ビパイプに巻いたことに起因していないかだ。先の3C-FVRで巻いたコイルは、この後、分解&ゴミ箱行きとなったのだが、同軸だけを取り出してボトルガムの容器に巻き直した。材料はポリプロピレンだろう。誘電正接は塩化ビニルより2桁低い。測定結果は下図。
14M_trap_gum_bottle.jpg
コイルの形が違ってきているので、阻止周波数が変わってきているが、大勢に影響ない。最後は空芯で。
14M_trap_empty.jpg
やはり、大きく変わらない。ということは、同軸ケーブルを用いたトラップとはこういうものだということか? 3.5M/7M帯用のアンテナの7M帯のトラップをこの連休中に、低損失のケーブルで巻き直そうと思っていたが、それは大きなファクターではないようだ。やっぱりディスクリートで作った方がよいのだろうか?


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