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そのコイル、本当にコイルですか?(3) [エンジニアリング]

QEXの記事では、作成したインピーダンス測定回路を用いてのコイルやコンデンサの測定結果をいくつか掲載している。

コイルといえば以前から気になっていたのがコイルの線間容量。用いる周波数がある一定のところに達するとコイルのインダクタンスと線間容量が共振を起こし(自己共振)、さらに高い周波数では、線間容量の影響の方が強くでてしまい、それはコイルではなくコンデンサになってしまう。

記事では10mHのコイルの測定を行っている。360KHzあたりで共振を起こし、それ以上ではコンデンサになってしまっている。どのようなデバイスか書かれていない。電源廻りに入れるインダクタだろうと思うが、360KHzといえば中波放送帯より低い周波数である。秋葉原のパーツショップのウェブサイトに掲載されているインダクタの定格も見たが、確かにこんな感じだ。意外に低い周波数で自己共振を起こすものだと感じた。

形を相似とすると、100μHだと自己共振周波数36MHzだろうか。普通に短縮したHF帯のアンテナのローディングコイルには、もちろんこのような値のインダクタは不要で、ローバンドでもせいぜい数十μHだと思うが、計算してみると水道のVP管にエナメル線を密巻きするとたちまち数十μHになってしまう。高いインダクタンス値が欲しいからといってやみくもにコイルを巻くのは禁物である。
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