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マイク信号のバランス伝送化(1) [機器]

フォーンでパイルを受けている時、ピックアップした局の信号が必ずしも強いわけでないことがある。クリアな信号で聴感上のS/Nがよいということではないだろうか。また、パイルに強い弱いは別にして、きれいな送信信号も聞くことが多い。これに凝りだすとHi-Fi SSBに進むことになる。Hi-Fi SSBに凝るつもりはないが、送信信号の品質で「局の品位」を推し量る方もいらっしゃるし、加えてパイルに有利かもしれないという観点からも、送信信号の品質を上げることは重要と考える。アパマンハムの場合、CW中心の運用になるが、コンディションが上がってくればフォーンもやりたくなる。絶対数としてはフォーンの局が多いわけだし。

Hi-Fi SSBをやっていらっしゃる局のWebを拝見させていただくに、皆さんすごい設備を使っている。マイクから始まって、プリアンプ、イコライザ、そして無線で言えばノイズブランカにあたるのであろう「ノイズゲート」なる機器もあるらしい。熱心に取り組んでいる方には、余計なお節介になってしまうが、普通のハムならリグやアンテナを買うだろうと思えるくらいの設備である。一方、私がちょっと気になっているのがマイクケーブル。当局は再開時にスタンドマイクとしてアドニスのマイク”AM-508E”を購入した経緯から、マイクケーブル関係は同社のオプションケーブルを使って拡張してきた。だが、正直言って伝送品質に気を使っているケーブルとはとても思えない。細いし、シールドも貧弱である。PTTや周波数アップダウンなどの制御信号用の線も同一シースに収める必要があるからこうなるのだろう。しかし、ケーブルで音が変わるのはオーディオフィルの間では常識のようだ。アマチュア無線の場合、そこまでこだわる必要もないと思う一方で、何より気になるのがアンバランス伝送であることだ。送信時には自局の送信波の影響を相当受けているのではないだろうか。アパマンハムはアンテナとシャックが近いので、近傍電界はタワーを使ってアンテナを高いところに持ち上げている局なんかより強いはずである。外来ノイズ等の影響を避けるにはバランス伝送が効果的である。FT-DX9000がマイク入力にバランス入力を備えていることからもわかる。

送信信号の品位向上に関しては、NU9N局のWebを参照することがある。マイクケーブルについて言えば、パスコンを入れるのはもちろん、バランス伝送、スタカッド接続と少々ウルサイ。ちなみにリグはケンウッドを勧めているようだ。わかりますね。その気持ち。また、数年前にダイナミックマイクが欲しいと思い、SHUREの有名なボーカルマイクSM58のデッドコピー品を購入して使ってきた。これはバランス出力が取り出せる。そこで、マイク信号のバランス伝送化を考えた。当然、スタカッド接続を採用。とはいっても、リグはアンバランス入力。そこでマイクからリグの傍まで高品質のケーブルでバランス伝送を行い、トランスでバランス-アンバランス変換を行ってリグに入力する方式である。

注:スタカッド接続とは、バランス伝送におけるホットとコールド側にそれぞれツイスト線を用いる方式である。LANケーブルでツイスト線が用いられているのと同じ理由である。減衰が小さく、外来ノイズの影響をうけにくい。ケーブル断面を見ると4本の線が放射状になっているので”Star-Quad”と言われ、これがスタカッドの語源になっている(らしい)。


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