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マイク信号のバランス伝送化(2) [機器]

(前回からの続き)このコンセプトに近い商品としてW2IHYの”i-BOX”がある。価格は約$80(ケーブル類は別)そこらなので買ってもよいのだが、自作することにした。最近は結構自作しているなあ。ケーブルはBELDENの1192Aを使用することにした。秋葉原の線材店で1192Aを2m買い、その際にスタカッド接続のケーブルアサインを尋ねたら、一瞬けげんな顔をされた。そりゃそうだろう。たった2mでスタカッド接続をするのだから。

NU9NのWebではバランス-アンバランス変換で”Jensenのトランス”なるものを勧めている。そんなメーカー知る由もないが、インターネットで調べてみると$100前後のシロモノである。i-BOX同様、ここまで金をかける気もないので、ここは素直にサンスイの小信号トランスとした。

アイコムのリグにダイナミックマイクを接続する場合、マイク端子に重畳されている直流をカットする必要がある。今回は途中にトランスが入るので、マイクに直流が加わるわけでない。そのまま接続してもトランスの直流抵抗分で電流が制限されることを期待したが、それほど大きな抵抗値を持っているわけでもないようだ。信号路に直列に素子を入れることは避けたいが、やむを得ず、オーディオ用の電解コンデンサ(一般のよりちょっと高い)を挿入することにした。その他、トランスを収めるケース、プリント基板、コネクタ類を調達し、準備完了。

まずは、マイクから変換トランスまでのケーブルを製作。さすが、BELDENの業務用マイクケーブルである。シールド線の量が多く、みっちり詰まっている。芯線も太く中間絶縁体も堅い。それだけにコネクタ(マイク側はもちろんキャノンコネクタ。トランス側は標準ステレオプラグとした)への接続作業も大変である。ちなみにBELDENのケーブルはそんな高価なものでない。オーディオフィル向けのラインケーブルには、ケーブルなのかホースなのかわからないくらい太く、メーター当たり数万円もするようなケーブルが市販されていたりするが、1192Aはメートルあたり大体200円台である。マイクスタンドはトリオ(ケンウッドではない!)のMC-50のスタンド部分を引き続き使う。最初の開局時から使い続けている数少ない現用設備である。PTT制御線はMC-50のスタンドから引き出してマイクケーブルに添わすことにする一方、フットスイッチによるPTT制御も可能とするため、トランスのケースにはPTT制御の入力を2つ設けた。

Mic_Cable.jpg

アンバランス変換後のリグへの接続であるが、ここはリグとのコンパチビリティを考え、ケーブルは1192Aを使うもののコネクタは8Pinコネクタとした。1192Aの芯線のうち1対(2本)はマイク信号用に使うが、残る1対はPTT制御(PTTおよびPTTアース)とした。マイクのアース(シールド)とPTTのアースは分けることとなる。ケーブル長は必要最小限とし、約20cm。


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