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K7XF/KH0 7Mhz帯拡張部分での運用について [免許・資格]

先月のK7XF/KH0では、7Mhz帯の拡張された部分で毎夕オンエアしていた。主にJA向けであったが、帰国後にネットをサーチするに、これが拡張部分での最初のQSOだと書いている方がいらっしゃった。また、もうスプリットにする必要がないので、Wの局が背後から呼んできた。それとおぼしき方に直接確認したわけではないので断言できないが、クラスタ情報をサーチしてみた限り、今回のバンド拡張にともなって7.1Mhzから上で電波を出したのは、グアム・サイパン界隈ではおそらく私が最初であろう。ということで7Mhz帯拡張のメリットを早々に堪能してきた。

これについて、自らもKH0で運用されることのあるDXerがご自身のブログに書いておられた。一言で言えば「いいの?」である。この方の疑問はもっともである。「Reg.1、3で7Mhz帯拡張」とは言っているものの、最終的に運用の可否を決めるのは免許権限を持つ各国の主管庁である。KH0,2の場合、FCCがウンといわなければ運用できないわけである。私は渡航前に調べた内容をこの方のブログにコメントして納得いただいたが、このようにルールが絡むことを、他人のブログに書いておきながら行為者本人のブログに書かないのもヘンなので、改めて整理して記しておきたい。

以降、FCCのルールの原文をリファーしながらポイントを説明していきます。ここでお断りですが、翻訳してほしいとか、他の米国の海外領ではどうなのかというような個別のご依頼には対応いたしかねます。なお、以下のコメントは現時点のルールに基づくものです。実際に運用される際には、改めてその時点でのルールを確認いただき、自己責任に基づいて運用されるようお願いします。


2010/04/20追記
参照先のWebが変更になり、リンクが途切れてしまいました。
こちらのHtml形式のURLも参照可能です。
(追記終わり)

総論になるが、米国におけるアマチュア無線に関するルールはCFR(Code of Federal Regulations)47のPart97、俗にいう「ルール97」に規定されている。

http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_08/47cfr97_08.html

2009年3月30日以降のバンド拡張の件はRule97.303.(t)(2)に記述があり、7.1M-7.2Mは世界的にアマチュア業務に割り当てるとのこと。

http://edocket.access.gpo.gov/cfr_2008/octqtr/pdf/47cfr97.303.pdf

まずは、相互運用協定に基づく運用の場合から。

米国における相互運用協定における運用範囲は、自国で免許されている範囲と、米国のエクストラ級に許可されている運用範囲の両方を満たす範囲で運用ができる旨規定されている(Rule97.107(b))。

http://edocket.access.gpo.gov/cfr_2008/octqtr/pdf/47cfr97.107.pdf

エクストラ級の運用範囲はRule97.301(b)に、また、日本でいうバンドプランはRule97.305に規定されている。

http://edocket.access.gpo.gov/cfr_2008/octqtr/pdf/47cfr97.301.pdf
http://edocket.access.gpo.gov/cfr_2008/octqtr/pdf/47cfr97.305.pdf

注意いただきたのが、Rule97.305の表の7,075-7,100の項にある脚注(11)。これについてはRule97.307に詳述されているが、KH0,2等で例外的に7,075-7,100でのPhoneを認める規定となっている。

http://edocket.access.gpo.gov/cfr_2008/octqtr/pdf/47cfr97.307.pdf

日本でも7.2Mまでの運用が認められているので、結論として今の日本の免許に基づいて拡張部分での運用が可能(JARLにも確認済み)。ただし、KH0,2でPhoneが認められるのは7,075-7,100と7,125以上になる。


次にFCCライセンス局。これは、「上でリンクしたFCCのルールをお読みください」です。注意いただきたいのが、ジェネラル級の方(テクニシャン級もそうですが)。Reg.3では7,125から上は出られません(Rule97.301(d))。ローエッジに出られないのも他バンドと同じで、相互運用協定の場合よりかなり運用範囲が狭まることになる。KH0,2からの運用を中心に考えている方からは「えー、これじゃ、Wの免許を取った意味ないじゃない」との声が聞こえてきそうだが、がんばってエクストラ級をとりましょう。


P.S.
運用時点では、私も細部に自信がもてなかったので、7,125から上で出ていました。本日現在、FCCのULSデータベース上にあるK7XFの免許情報は”Active”のまま。取り消しや保留の憂き目には、今のところ会っていません。



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