SSブログ

VNAを使う(2) 同軸ケーブルの劣化 三たび [エンジニアリング]

せっかく買ったのだから、いろいろ測定してみたくなります。次は同軸ケーブルの劣化状況。以前も記事を書き、結構アクセスがある。皆さん、気になるらしい。当時はMFJ-259Bで周波数ダイヤルを回しながらせっせと測定したが、今度は一発。

測定は以前と同様、同軸ケーブルの片端の芯線と外被の間に100Ωの酸化金属抵抗を接続して、SWR=2の不整合状態を作り出して、ケーブルの反対側でインピーダンス測定するやり方である。インピーダンスを構成するRとXの値は測定周波数で変わってくるが、理想状態であれば、SWR=2は変わらないはず。前回と同じケーブルを測定できればよいのだが、設備を少しずつ変えているため、残念ながら、以前とは別のケーブルを測定した。

最初は、念のため、リファレンスに使った100Ωの抵抗から。
20110320_100ohm_reg.jpg
方形のグラフがF特で、横軸が周波数(1-30Mhz)、縦軸がSWR(グラフの一番下が0で、0.5/Div)となっている。青線が測定結果で30MhzまでほぼフラットにSWR=2となっている。赤いプロットはこれをスミスチャート上に表したもので、当然、右側の100Ω+j0にプロットされる。

まずは古いケーブル。再開当時に用立てたフジクラ製の5D-FB(長さ約7.5m)。10年以上前のケーブルだ。測定結果は、測定周波数とともに、スミスチャート上、SWR≒2のサークル上を移動する。
20110320_Coaxial_test.jpg

次は08年末にサテライト通信用にベランダに設置した8D-SFA + 5D-SFA(フジクラ製計9m)。サテライト用ということで、途中のコネクタもN型やインピーダンス整合型のM型を用いている。
20110320_Coaxial_test2.jpg

ケーブルの長さが違うため、SWRの山と谷の位置が双方で違うが、双方ともSWR=2を下回っている。8D-SFA + 5D-SFAの方がSWR=2からの乖離が少ないが、これは8Dゆえの低損失だからか、それとも劣化が進んでいないからかは判断できない。スミスチャート上の軌跡は新しいケーブルの方がキレイだ。でも、この数値を見る限り、古い方のケーブルにしても、アマチュアのHF用であれば許容範囲だろうか?
なお、両方とも移動目的やベランダに設置したケーブルのため、四六時中、紫外線や風雨に晒されているわけでない。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。